国際結婚したけれど配偶者ビザが取れない場合、どうすればよいか?

国際結婚をして夫婦が日本で暮らす場合、日本人の配偶者等(配偶者ビザ)という在留資格を申請することになります。

この配偶者ビザは申請すれば必ず許可されるものではなく、不許可になることもあります。特に自分で申請した場合、想定外の不備や不足がありいきなり不許可通知が届くことがあります。一生懸命書類をつくって申請したのに不許可通知が来ると、とてもがっかりすると思います。人によっては大きなショックを受けることもあると思います。まるで自分たちの結婚が否定されたように感じることもあるかもしれません。

ですが、配偶者ビザが不許可になる時には必ず明確な理由があります。ですから、まずその理由をはっきりさせ、対策可能かどうか検討し、どうするかを決めていきましょう。

在留資格認定証明書不交付通知書の読み方

配偶者ビザを申請して不許可になる場合、入国管理局から封書で在留資格認定証明書不交付通知書というものが送られてきます。通常、簡易書留もしくはレターパックプラスで送られてきます。

中に入っている紙はA4 1枚か2枚です。この中に入っている書類が在留資格認定証明書不交付通知書です。

この書類は非常にシンプルな書類です。申請日、申請番号、申請人の名前が書かれてあり、その下に不交付処分とした旨およびその理由が簡単に書かれています。

不交付理由は30字から多くても100字程度で書かれています。そして、法律の専門用語で書かれています。その内容によっては、何を書いてあるのか全く分からないこともあると思います。そこで、このページでは不交付通知書に良く書かれてある事、そして、その読み方についてポイントを解説していきます。出来るだけ分かりやすく説明したいため、難解な法律用語は使っておりません。また、分かりやすさを優先するため、例外の例外的なことや、ものすごくレアなケースについては触れておりませんのでご了承ください。

では、一つずつ説明していきますね。

相手国での婚姻証明書が提出されていません

この文言が書かれている場合は、この通りの意味です。例えばフランス人と結婚した場合、原則、フランスの官憲(市役所など)から発行された婚姻証明書とその和訳が必要となります。ですから、相手国の市役所等で婚姻証明書等を取得してください。

国によっては、日本(東京)にあるその国の大使館で婚姻証明書が発行される場合もあります。

もし相手国での婚姻証明書が発行されない場合、いくつか方法があります。絶対的な方法ではないのですが、当事務所がこれまで経験してきた中で婚姻証明書に相当する書類として認められた書類の例をいくつか紹介します。ただ、くどいようですが、最終的に判断するのは法務省出入国在留管理局であり、その書類が婚姻証明書に相当する書類であることの根拠および取得経緯に関する説明書を添付する必要があります。

では、具体的に紹介しますね。

例えば、過去にインド人の配偶者ビザをサポートしたことがありました。インドでは、法律婚に加え、宗教婚や村のルールに基づく婚姻といった制度があります。その方の場合、宗教婚だったのですが、牧師さんが途中で変わった為、婚姻証明書が発行されないということがありました。一応、その時は事情を書面にして出入国在留管理局と折衝を重ねたのですが、やはりお役所なので、認めてくれませんでした。最初は「とりあえず出してくださいね」とやさしく言ってくれたのですが、だんだんと対応が冷たくなり、最終的にはこの書類では認められないと断固として言われました。

そこで、現地のノータリーオフィスを探し、宣誓供述書(アフダビッド)を取得し、婚姻証明書の代替書類として提出しました。多くの国で、ノータリオーオフィスは公的機関に準じた役所として扱われています。そうした事実関係も書面で説明し、婚姻証明書に相当する書類として認めてもらえました。

上記は一例ですが、婚姻証明書がどうしても発行されないということがあると思います。そうした場合、そこで諦めるのではなく、婚姻証明書に代わる書類がないか調べることで、何かしらの方法は見つかります。当事務所でもそのお手伝いをすることは可能です。

提出された書類の信憑性に疑義あり

不交付通知書に「提出された書類に疑義があります。」もしくは「提出された書類が真実のものであると認めるだけの十分な根拠がありません。」といった文言が書かれることがあります。

これは、はっきり言ってしまうと「あなたは嘘をついています」ということです。

審査官もある程度の根拠がないとこの言葉を書類に書くことはしません。書類として残ってしまう訳ですから、審査官がこの文言を書くという事は、かなり確証を得ている可能性が高いです。

当事務所の経験上、こう書かれてしまう原因は大きく2つあります。

1つは、単純な誤記です。もう1つは意図的に嘘を書いているケースです。つまり、配偶者ビザの審査に不利になる情報を隠したり、事実と異なることを書いている場合ですね。

もし単なる誤記なのであれば、間違って記載してしまった理由を書いて再申請しましょう。それが軽微なものであれば再申請の際に許可になる、つまり在留資格認定証明書が交付される可能性が十分あります。

問題は、意図的に嘘を書いてしまった場合です。この場合は、内容を詳しくお聞きしないと最適なアドバイスが非常に難しいです。信憑性に疑義ありと書かれてしまった場合、自分達だけで解決しようと思わず、専門家の力を借りてください。意図的に嘘を書いてしまった場合でも、やむを得ない事情があったり、人道的な理由であったりする場合は、その点が考慮(配慮)されることもあります。

それから、たまにあるケースとしては、夫婦間のメールのやりとりが代筆によるものであることもあります。相手の方が日本語が上手でない場合などに起こりやすいです。例えば、相手の方の日本語力があまり高くないにも関わらず、メールやSNSでは上手な日本語を書いている場合は、他の人に書いてもらっている可能性もあります。ここで注意して頂きたいことは、代筆自体は悪いことではありません。日本でも、ラブレターを代筆しますというサービスがあるくらいです。問題なのは、代筆であることを隠して、いかにも夫婦間のやりとりであるかのようにして提出していることです。ちなみに、配偶者ビザのサポートを専門で行っている行政書士なら、代筆かどうかはすぐに分かります。勿論、審査官が見てもすぐに分かります。なぜわかるのか、文章で説明するのは非常に難しいのですが、これはこの仕事を専門としているからこそ身に付いた野生のカンだと思います。

ですので、代筆かなと思ったら、専門家に見てもらうのも一つの方法ですね。

交際状況に関して十分な説明がされていない

この文章を書かれることも良くありますね。本当に良くあります。

この文章のみが理由であれば、リカバリ(再申請での許可)は十分に可能です。これは、次にサポートする行政書士の腕次第です。

具体的な対策は、個別事情によりことなります。おそらく、出入国在留管理局での不許可理由説明時には、「夫婦の写真が少ないですね」とか、「交際経緯の説明がちょっと分かりにくいですね」とか、「実際に会っている日数が少ないですね」とか、「夫婦間の会話が日本語もしくは英語などで成立しているのか、全く見えてこない」とか、そんな理由を言われると思います。

それをそのまま鵜呑みにして、夫婦の写真を大量に出せばいいというような簡単な事ではありません。余計なものを出して、あるいは良かれと思って色々な書類をあれもこれもとたくさん出して、審査を複雑にしたり、誤解を招いたりすることもあります。場合によっては、夫婦の写真ではなく、別の証拠を作る方が有利に働く場合もあります。

例えば、夫婦両方とも写真を撮られることが嫌いなのに、配偶者ビザのために無理矢理写真を撮っても、それは形式的な証拠にしかなりません。審査官はその写真の本質を見抜きます。

このあたりの最適解は、本当にその人が置かれている状況、これまでの経緯によって異なります。


この記事を書いた人 つくばワールド行政書士事務所 行政書士 濵川恭一

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