【国際結婚ビザ専門の行政書士に聞く】なぜ日本人の配偶者ビザ取得は難しいのか?

今回は、茨城県で国際結婚される方をサポートされている行政書士の濵川(はまかわ)さんに、国際結婚ならではの問題や配偶者ビザ取得の問題点についてお話を伺います。よろしくお願いいたします。

濵川よろしくお願いいたします。

まず始めに、濵川さんは行政書士ですが、行政書士というお仕事は官公庁への様々な手続、許認可を扱うことができると思います。その中で、国際結婚に関する在留資格(ビザ)を扱おうと思ったのはなぜでしょうか?

濵川行政書士になって最初のお客様が、国際結婚のビザ、つまり日本人の配偶者ビザの申請代行を希望されるお客様でした。その方のビザ取得が完了した後、ご友人の配偶者ビザ更新を依頼いただき、その流れで、国際結婚のビザを専門業務とするようになりました。また、もともと私は外国人材専門の人材紹介会社で働いていたため、外国人が必要な手続きや在留資格についてはある程度知っていたので、行政書士になった時に、自然な流れで、ビザ業務を柱としていこうという考えがありました。

最初のご相談が国際結婚だったのですね。ところで、その国際結婚の手続きについてですが、ビザ取得を含めてどんな点が難しいのでしょうか?

濵川まず、日本の場合、国際結婚したからといって、相手の外国人が自動的に配偶者ビザをもらえるわけではないということです。配愚者ビザをもらうためには、出入国在留管理局の審査官による、厳しく細かい審査があります。そして、配偶者ビザの審査は書類審査です。原則、面接審査はありません。

実際に会うと、何の問題もないケースなのに、書類上の要素だけ見ると厳しい審査になってしまうケースも多々あります。ですから、ご夫婦の状況を正確にお聞きし、配偶者ビザの要件を満たしているということを、書類に落とし込むという部分が非常に難しいです。ただ単に、分かりやすい文章を書くということではなく、ビザに関する法律を理解した上で、その法律に基づいて文章を体系的に構成する必要があります。

国際結婚のビザ、「日本人の配偶者ビザ」の審査では、どのような点を見られるのですか?

濵川大きく4つあります。法律の要件をそのまま説明すると、かなり難解な言葉になるため、口語体で説明しますね。以下の4つです。

①     両国での法律婚が成立していること

②     夫婦が同居、同居予定であること

③     婚姻の信憑性に疑義がないこと

④     日本で生活する上で、経済的に問題ないこと

4つのポイントを押さえた手続きが大事になりそうですね。ところで、今まで携わられたケースで印象的なものはありましたか?

濵川国際結婚というと、映画になるような大恋愛ばかりかなと思うのですが、そういうケースは本当に稀ですね。

私が印象に残っているケースとしては、

国際結婚手続に同行した時、市役所に行くタクシーの車中で、ご夫婦の会話が途切れなかったことがあります。往復約1時間の車中、ずっと共通言語である英語で話されていました。ご夫婦とも、流暢な英語を話せるという感じではなかったのですが、お互いにコミュニケーションを取ろうという気持ちが非常に高かったです。気持ちは言葉を超えるんだなと改めて感じました。

また海外から日本に移住されるご家族のビザをサポートさせていただいた時、ご夫婦のなれそめを聞いたのですが、同席していた10代の子供達が、ひやかすことなく、両親を少し尊敬の目で見ていたのが印象的でした。

あと、ミャンマーでの結婚式に参加させていただいたことがあります。お寺で行われる結婚式で、本格的な仏教形式の挙式でした。日本でも感動的な披露宴はありますが、またそれと違った素朴で穏やかな結婚式でした。お二人の門出に立ち会うことができ、この仕事をしていてよかったなと思いました。

そんな中で、これは手続きを進めるのが無理だなというケースもあるのでしょうか?

濵川目安として、30歳以上の年齢差があるケースですね。もちろん、年齢差が大きいからビザが許可されないという法律はありません。当事務所も、開業してから5年目くらいまでは、来るもの拒まずで、何でも受けていました。30歳以上の年齢差があるケースについても、10件くらいは扱ったと思います。

ビザは許可になるのですが、1年後、更新の必要があったのは、0件でした。つまり、1年以内に離婚されていました。

0件ですか。

濵川はい。勿論、当事務所の事例だけが全てではないと思います。ただ、年齢差が大きいと審査は非常に厳しく難航します。多少の作文も必要になるケースがあります。なぜ、年齢差が大きいと審査が厳しいのか、審査官に聞いてみたことがあります。審査官の回答はこうでした。「我々も、先入観で審査しているわけではありません。統計的に、年齢差と離婚率は、おおむね比例しています。年齢差が大きい場合、1年以内の離婚も多いです。こうした事実がある以上、慎重な審査をせざるを得ません。」

年齢差が大きいほど離婚率も高くなる、と。

濵川また、こういう仕事をしていると、警察官の方と話す機会もあるのですが、ある刑事さんは、「年長者側が著名人や富裕層でもない限り、年齢差30歳以上は、偽装結婚の疑いありと判断します。特に国際結婚の場合はそうです。偽装結婚は立派な犯罪です。我々も忙しいので、全てのケースを調査しませんが、悪質なケースは調査しています。」

確かに、国際結婚では偽装結婚絡みの事件もよく耳にします。

濵川いずれにしても、外国人に関わる仕事をしている者の現場感覚として、30歳以上年齢差のある国際結婚は、ビザ取得だけでなく、婚姻継続も難しいと感じています。私は、ビザさえ取れればよいとは思っていません。当事務所に依頼いただいた方が、依頼して良かったと思っていただけるようなサポートをしたいと思っています。

つくばワールド行政書士事務所に依頼されるお客様にとってのメリットは何でしょうか?

濵川開業14年目の事務所なので、これまで、ありとあらゆるケースを扱ってきました。ですので、品質と実績については、安心いただけると思います。

また、目の前のビザを取ることは勿論ですが、将来の永住申請を想定した手続きをするようにしています。あとは、料金を明確にすることを徹底しています。こうした法律手続の場合、郵送費や役所に支払う実費もかかります。翻訳費もかかります。

当事務所では、こうした実費も含め、お客様が実際に支払う総額を最初から提示するようにしています。また、追加料金に関しては、原則いただかないようにしています。私自身、何かを購入する時、あとから追加料金を請求されるのはとても嫌なので、事務所の方針として、追加料金をいただかないようにしています。

市役所での国際結婚の手続に関して、サポートされていますか?

濵川はい、オプションとなりますが、市役所での婚姻手続のサポートも行っております。具体的には、市役所での婚姻手続に同行し、市民課の担当者との折衝、調整を行います。市役所によっては、国際結婚手続に慣れておらず、20年以上前の事例に基づいて必要書類を案内されることもあるのですが、そうした書類が現在は存在しないこと、代替書類の提案などを行い、スムーズに婚姻手続が完了するようにサポートしています。

ところで、ホームページにはお客様の声を載せておられませんね。なぜですか?

濵川お客様によっては、「お客様の声とかあったら書きますよ」と言っていただけることもあるのですが、お客様を宣伝材料に使うのはどうしても抵抗があって、あえて載せていません。また、国際結婚という事実は個人情報ですので、その詳細をWEBに載せることにはリスクもあると思います。

今時、お客様の声がないサイトは不安という声があるのも承知しているのですが、幸い、「お客様の声」がなくても、依頼をいただけているので、このままでよいのかなと思っています。ですので、逆アピールですが、「当事務所では、お客様の声をお願いすることはありません。安心してご相談ください」と言えるかもしれませんね。

なるほど、「お客さまの声は載せません」ということですね。ところで国際結婚のビザを扱って、濵川さんが良かったと思われる点は何ですか?

濵川国際結婚をされたご夫婦は、様々な障がいを乗り越えて、結婚されている方が多いと感じています。配偶者ビザ申請に際し、お二人の状況をインタビューさせていただくのですが、ご夫婦間に、お互いへの敬意や感謝、配慮を感じる。結婚が長く続くご夫婦ほど、その傾向が強いですね。いろいろなご夫婦のこれまでの苦労やお互いへの感謝の言葉を聞く時、毎回、とても勉強になります。また、さまざまな価値観に触れることができるのも、この仕事のよいところだと思います。

最後になりますが、どのような思いで、この仕事に取り組まれていますか?

濵川当事務所の仕事は、お客様が必要とする配偶者ビザを取ることです。ですが、私は、ビザさえ取れれば業務完了とは考えていません。ビザが取れても、来日できなければ、夫婦が一緒に暮らせなければ全く意味がないと考えています。

過去には、日本側ではビザ(日本人配偶者の在留資格)が許可されるのですが、現地側(外国人の本国)から査証が発給されず、外国人の奥様が日本に入国できないといったこともありました。そんな場合は、現地に直接行き、現地の査証審査官と直接折衝したこともあります。結構なハードネゴシエーションになりましたが、なんとか査証が発給され、来日できました。「真実婚なら、意地でもビザを取る。意地でも来日してご夫婦が一緒に暮らせるようにする」という気持ちで仕事をしています。そして、お客様の国際結婚を法律面、手続面からしっかりとサポートしたいと考えています。

ありがとうございました!

濵川何かの参考や、お役に立てれば幸いです。

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